旅行会社の企画職・商品開発担当への就職・転職完全ガイド【2026年最新】ツアープランナーに必要なスキル・資格と旅行業務取扱管理者資格の活かし方を徹底解説

旅行会社の企画職・商品開発担当(ツアープランナー)は、旅行商品のコンセプト設計から仕入れ交渉・価格設定まで旅行のライフサイクル全体に関わる職種です。旅行業界を志す方にとって人気の高いポジションですが、求められるスキルや旅行業務取扱管理者資格との関係を事前に把握することが就職・転職活動を有利に進める上で重要です。本記事では企画職の仕事内容・必要なスキル・資格取得と採用活動の進め方まで体系的に解説します。

旅行会社の企画職・商品開発担当への就職・転職完全ガイド【2026年最新】ツアープランナーに必要なスキル・資格と旅行業務取扱管理者資格の活かし方を徹底解説 - 解説

目次

ツアープランナー(企画職・商品開発担当)の仕事内容

企画職が担う主な業務内容

旅行会社の企画職・商品開発担当は、旅行商品(パッケージツアー・受注型企画旅行など)の立案、宿泊施設・運送機関との仕入れ交渉、販売資料の作成、催行後の振り返りまで旅行商品のライフサイクル全体に関わります。企画旅行(旅行業法第2条第4項)の提供主体として旅行内容を確定させ、消費者への情報開示を担う立場が企画職です。

旅行業法第12条の4・第12条の5が定める書面交付義務(取引条件説明書面・旅程表)に対応した商品設計も企画職の業務に含まれます。どの運送機関・宿泊施設を組み合わせるかは商品の魅力と採算性の両方に影響するため、マーケティング的な視点と原価管理の知識が必要です。

近年は国内外の旅行需要の変化を踏まえ、体験型コンテンツ(農業体験・文化体験・アドベンチャーツーリズムなど)を組み込んだ商品開発や、オンライン旅行(OTA)に対応したデジタル商品の設計も企画職の業務領域に加わっています。

募集型企画旅行と受注型企画旅行の企画業務の違い

企画職が扱う旅行には、旅行会社が旅程を設定して広く旅行者を募集する「募集型企画旅行」と、企業・団体・学校からの依頼を受けて旅程を設計する「受注型企画旅行」の2種類があります(旅行業法第2条第4項)。

募集型企画旅行の企画担当は、市場のニーズを調査して独自の旅行商品を設計し、競合商品との差別化を図ります。修学旅行や社員研修旅行などを扱う受注型企画旅行の担当は、依頼主のニーズをヒアリングして旅行コンセプトを提案する企画提案力が求められます。

大手旅行会社では募集型と受注型で担当部署が分かれるケースが多く、中小旅行会社では1人の担当者が両方を兼任する場合もあります。就職・転職先の旅行会社がどちらの旅行形態を主力とするかを確認した上で応募先を検討することが有効です。

企画職と手配担当・営業担当との連携

企画職は商品設計の主体として、手配担当(予約・変更・現地コーディネート)・営業担当(旅行商品の販売)と密に連携します。企画担当が設計した商品の手配が滞りなく進むよう、手配担当への正確な情報引き継ぎが求められます。

営業担当からの「旅行者のニーズ・クレーム情報」は次の商品企画にフィードバックされます。企画職は社内横断的なコミュニケーションを円滑に行うことが求められ、各部門の業務を理解した上で調整する能力が実力に直結します。

宿泊施設・運送機関・現地ランドオペレーターとの外部交渉も企画職の重要な業務です。海外旅行商品を担当する場合は英語での交渉・情報収集が必要になるケースもあります。

企画職に求められるスキルと素養

旅行業界の知識と必要なビジネススキル

旅行商品の企画には、旅行先の観光資源・宿泊施設・運送機関に関する広範な知識が基盤となります。国内旅行実務(地理・宿泊料金の仕組み・交通機関の仕組み)と海外旅行実務(出入国法規・航空運賃体系・時差計算)の両方を継続的に更新する姿勢が必要です。

コスト計算・利益管理の能力も欠かせません。仕入れ単価・諸費用・旅行業者の手数料を積み上げて旅行代金を設定し、採算が取れる商品設計をする能力は業務の根幹です。ExcelやGoogleスプレッドシートを使った原価計算のスキルは企画職の基礎ツールとして位置づけられます。

旅行業法に関する基礎知識(企画旅行の書面交付義務・標準旅行業約款の取消料・変更補償金の仕組みなど)は実務に直結します。法的知識を持つことで企画商品のリスク管理も適切に行えます。

旅行業務取扱管理者試験で養われる知識と企画業務の接点

旅行業務取扱管理者試験の科目には「法及びこれに基づく命令」「旅行業約款、運送約款及び宿泊約款」「国内旅行実務」「海外旅行実務」があります(施行規則第12条)。これらはすべて企画職の日常業務と直接関連します。

特に「旅行業約款」は標準旅行業約款の取消料・旅程保証・旅行業者の責任範囲を規定しており、企画担当が旅行商品の条件設定を行う際の法的根拠となります。「国内旅行実務」では鉄道・宿泊の料金体系を学び、「海外旅行実務」では航空運賃・出入国手続きの知識を習得します。これらは企画職の仕入れ交渉や商品設計に直接活用できる知識です。

試験学習で得た知識は、企画職の採用面接においても「業界知識の証明」として機能します。資格取得前の段階でも、試験勉強の過程で得た法令・約款・実務の知識を面接でアピールすることが可能です。

企画職に有利な資格・スキルのチェックリスト

企画職への就職・転職を目指す際に備えておくと有利な要素を以下にまとめます。

  • 旅行業務取扱管理者資格(総合または国内)の取得または取得見込み
  • 国内外の旅行経験と旅行先の観光資源・宿泊施設に関する知識
  • ExcelやGoogleスプレッドシートを使った原価計算・利益管理の基礎スキル
  • プレゼンテーション資料(旅行企画書・見積書)の作成能力
  • 英語での読み書き・コミュニケーション能力(海外旅行商品担当を目指す場合)
  • 宿泊・運送・観光など旅行周辺業界での実務経験
  • 旅行業界の最新トレンド(インバウンド・アドベンチャーツーリズム・サステナブルツーリズム等)への関心

旅行業務取扱管理者資格の種類と企画職キャリアへの影響

3区分の比較と企画職への影響

旅行業務取扱管理者試験は総合・国内・地域限定の3区分があります(旅行業法第11条の3)。企画職としてどの区分の資格が有利かは、就職先の旅行会社の営業所が取り扱う旅行の種類によって異なります。下表は各区分の主な違いをまとめたものです。

項目 総合 国内 地域限定
選任できる営業所の条件(法第11条の2第6項) 海外を含む旅行・本邦内のみの旅行・拠点区域内のみの旅行のいずれの営業所にも選任可 本邦内の旅行(拠点区域を超える)または拠点区域内のみの旅行を扱う営業所に選任可 拠点区域内の本邦内旅行のみを扱う営業所に限定(当該営業所の所在する地域に係るものに限る)
企画職への有利さ 海外・国内商品双方を扱う旅行会社の管理者候補として評価が高い 国内旅行専業の旅行会社・営業所の管理者候補として評価される 地域特化型の旅行業者での活用に限定
令和8年度受験手数料 13,000円(非課税) 8,000円(非課税) 5,500円(収入印紙で納付)
令和8年度試験方式・日程 マークシート・指定会場(10月25日) CBT方式・全国47都道府県(9月3日~25日の期間から選択) 会場筆記(9月27日 13:30~15:30)
試験科目数 4科目 3科目(海外旅行実務なし) 3科目(一部地理・航空関係を除く)

(出典: 令和8年度受験要項 日本旅行業協会(JATA)・全国旅行業協会(ANTA)・観光庁 2026年8月時点)

科目免除制度の活用と受験計画

国内旅行業務取扱管理者試験に合格した後に総合試験を受験する場合、「法令」と「国内旅行実務」の2科目が免除されます(施行規則第20条第1号)。残る「旅行業約款、運送約款及び宿泊約款」と「海外旅行実務」の2科目に集中できるため、総合取得を目指す場合の学習負担を軽減できます。

ただし科目免除は自動的には適用されず、申請と合格証書を証する書類の提出が必要です(施行規則第13条第2項)。申請を忘れると全科目受験になるため、受験要項で申請手続きを必ず確認してください。

約款科目はいずれの試験区分でも免除されません(JATA 令和8年度受験要項)。総合・国内・地域限定のすべての区分で受験が必要なため、約款の学習は資格取得の中心的な課題となります。

企画職・商品開発担当の求人状況と転職・就職の実情

求人市場の特徴と応募の傾向

旅行会社の企画職は「旅行業界の花形」として認知度が高く、求人数に対する応募数が多い傾向があります。大手旅行会社の本社企画部門は新卒採用でも競争が激しいポジションです。

中小・地域特化型の旅行会社や専門旅行会社(スポーツ観戦ツアー・教育旅行・インバウンド専門など)では、経験者を中心とした通年採用を行うケースもあります。こうした企業では採用規模は限られますが、特定ジャンルのスペシャリストとしてキャリアを築きやすい環境があります。

インバウンド旅行(訪日外国人向け旅行商品)の企画担当は近年需要が高まっています。日本観光資源の知識と英語または他外国語でのコミュニケーション能力を組み合わせた人材を求める旅行会社が増えています。

採用で評価される経歴とアピール方法

採用担当者が企画職の選考で重視する要素として、旅行業務取扱管理者資格の保有・旅行業界での実務経験・旅行商品の企画書や見積書の作成経験が挙げられます。資格保有者は「旅行業法・約款の基礎知識がある」という証明になるため、未経験での応募でも評価に繋がります。

宿泊業・航空会社・テーマパーク・イベント会社などの旅行周辺業界での経験も、旅行商品の仕入れ・サービス設計に関連する知識として評価されます。企画職への応募書類では「どのような旅行商品を作りたいか・なぜその旅行会社に貢献できるか」を具体的に記述することが求められます。

未経験での転職では、旅行業務取扱管理者資格の取得と並行して旅行会社のパンフレット・Webサイトを研究し、競合との差別化ポイントを自分の言葉で説明できる準備をすることが有効です。

旅行業務取扱管理者試験の学習と通信講座の活用

通信講座で企画職の知識を体系的に習得する

旅行業務取扱管理者試験の通信講座は、法令・約款・国内旅行実務・海外旅行実務を体系的に学べるカリキュラムを提供しています。企画職への転職を視野に入れる場合、約款と旅行実務の科目は実務知識と直結するため、単なる試験対策以上の実益があります。

働きながら学習する場合は、自分のペースで進められるe-ラーニングや通信教育が有効です。国内試験はCBT方式のため、令和8年度は9月3日(木)~25日(金)の受験期間内で都合に合わせた受験日時の選択が可能です(全国旅行業協会受験案内・2026年8月時点)。

通信講座を選ぶ際は、教材の解説の丁寧さ・添削指導の有無・模擬試験の回数・質問対応サービスの充実度を比較することが重要です。企画職への転職活動と試験対策を並行して進めるためには、学習ペースを管理しやすい講座を選ぶことが継続の鍵となります。

試験の学習スケジュールと求職活動の進め方

国内旅行業務取扱管理者試験(9月CBT)を目標にする場合、前年10月から翌年9月まで約11か月の学習期間が取れます。通信講座のカリキュラムはおおむね法令→約款→実務の順に進むよう構成されており、入門から過去問演習まで段階的に習得できます。

就職・転職活動と並行する場合は、試験勉強で学んだ旅行業法の条文・約款の規定を面接での「業界知識のアピール」に活用することが可能です。旅行業の登録制度・書面交付義務・旅程保証などの知識は、採用担当者に旅行業の業務をイメージできている応募者として伝わりやすい内容です。

企画職のキャリアパスと将来展望

企画職から発展するキャリアの方向性

企画職のキャリアパスは多様です。商品開発の経験を深めて特定ジャンル(クルーズ・教育旅行・インバウンドなど)のスペシャリストになる方向性、営業・マーケティング部門との連携を経てマネジメント職に進む方向性、旅行会社から観光行政やDMO(観光地域づくり法人)への転籍という方向性が代表的な例として挙げられます。

旅行業務取扱管理者として営業所に選任され、将来的に管理責任者ポジションを担うルートも存在します。法第11条の2第1項に基づく選任は、個人のキャリア上の評価と責任がともに高まる転換点です。

旅行業界全体のデジタル化(OTAの成長・AIを活用した旅行提案・ダイナミックパッケージの普及)を踏まえると、データ分析やデジタルマーケティングの知識をあわせて持つ企画職の価値が高まる傾向があります。

旅行業務取扱管理者として選任された後の義務と責任

旅行業者に就職後、管理者として選任された場合は定期研修への参加義務が生じます(法第11条の2第7項)。2018年改正(平成29年法律第50号・2018年1月4日施行)で義務化された定期研修は旅行業協会が実施し、旅行業法・約款・旅程管理などの内容で構成されています。

管理者として法第11条の2第1項に定める業務(旅行業務に関する法令・約款の周知・遵守の確保や旅行に関する苦情の処理など)を行うことは、旅行者保護と旅行業者のコンプライアンス維持の両方に関わる重要な役割です。企画職としてのキャリアに法的責任の観点が加わります。

旅行業務取扱管理者の資格は転職の際にも評価される実績となります。同一業界内での移動だけでなく、観光行政・旅行関連事業(宿泊予約サービス・観光コンテンツ制作等)への転職時にも業界知識の証明として機能します。

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旅行会社の企画職・商品開発担当への就職・転職完全ガイド【2026年最新】ツアープランナーに必要なスキル・資格と旅行業務取扱管理者資格の活かし方を徹底解説 - まとめ

よくある質問(FAQ)

企画職に就くために旅行業務取扱管理者資格は必須ですか?

法律上、企画職に就くために旅行業務取扱管理者資格が必須というわけではありません。ただし、旅行業法第11条の2第1項では旅行業者等が営業所ごとに管理者を選任する義務を負うため、資格保有者は将来の管理者候補として採用上評価されます。また試験学習を通じて旅行業法・約款・実務の基礎知識が身につくため、資格取得は企画職として活躍するための土台になります。

未経験でも旅行会社の企画職に就職できますか?

未経験での企画職採用は競争が激しいですが、旅行業務取扱管理者資格の取得・旅行業界への研究・旅行企画の考え方を自分の言葉で説明できる準備をすることで、採用の可能性を高められます。宿泊業・航空・イベントなど旅行周辺業界での実務経験がある場合は、それを旅行商品の企画・仕入れに活かせる経験として整理してアピールすることが有効です。

旅行業務取扱管理者試験は国内と総合のどちらを先に受けるべきですか?

まず国内旅行業務取扱管理者試験を取得してから、科目免除制度を活用して総合を目指すルートが効率的です。国内試験の合格者は総合試験で「法令」と「国内旅行実務」の2科目が免除されます(施行規則第20条第1号)。ただし免除は申請が必要です(施行規則第13条第2項)。海外旅行商品を扱う企画職を目指すなら最終的に総合の取得を目標にすることが有効です。

旅行業務取扱管理者として選任されるとどのような義務が生じますか?

選任された旅行業務取扱管理者には、旅行業務に関する法令・約款の周知・遵守の確保や旅行に関する苦情の処理など(法第11条の2第1項各号)、また定期研修への参加義務(法第11条の2第7項)が生じます。定期研修は2018年改正で義務化され、旅行業協会が実施しています。選任後も継続的な法令知識の更新が求められます。

企画職は旅行会社のどの部門に属しますか?

企業によって「商品企画部」「商品開発部」「旅行企画部」「事業企画部」など部署名は異なります。大手旅行会社では国内・海外・法人(MICE・団体旅行)などで部署が分かれるケースが多く、中小旅行会社では1つの部署が募集型・受注型の両方を担当するケースもあります。求人票や企業サイトで担当する商品の範囲を確認することが重要です。

旅行業務取扱管理者試験の国内試験の受験手数料はいくらですか?

令和8年度の国内旅行業務取扱管理者試験の受験手数料は8,000円(非課税)です。別途システム利用料660円(税込)がかかります(全国旅行業協会受験案内・2026年8月時点)。最新の受験手数料は全国旅行業協会(ANTA)の公式受験案内でご確認ください。

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