旅行業務取扱管理者試験には総合・国内・地域限定の3区分があり、申込窓口・受験手数料・納付方法がそれぞれ異なります。申込期間を見落としたり、必要書類を誤ったりすると、その年の受験機会を逃すことになります。本記事では令和8年度(2026年度)の情報を基に各区分の申込手順を詳しく解説します。数字・日程に関する情報は必ず各機関の公式受験案内でも確認してください。(2026年8月時点)

受験申込の前に確認すること
3つの試験区分と申込窓口の違い
旅行業務取扱管理者試験は「総合旅行業務取扱管理者試験」「国内旅行業務取扱管理者試験」「地域限定旅行業務取扱管理者試験」の3区分に分かれており、申込先の機関がそれぞれ異なります。総合はJATA(一般社団法人日本旅行業協会)、国内はANTA(一般社団法人全国旅行業協会)、地域限定は観光庁が試験事務を担当しています。
試験の実施主体はいずれも観光庁長官です(旅行業法第11条の3第1項)。JATA・ANTAは、観光庁長官が旅行業法第69条第1項の規定に基づき試験事務を行わせている機関であり、独立した認定機関ではありません。申込先を誤ると手続きが無効になるため、どの区分を受験するかを最初に確定させることが重要です。
どの区分を選ぶか判断する基準
区分の選択は、将来就きたい業務内容や勤務先の営業所が取り扱う旅行の範囲によって異なります。海外旅行を含む旅行を取り扱う営業所への選任を目指すなら総合が必要です。本邦内の旅行のみを取り扱う営業所(拠点区域を超える)では国内で足り、拠点区域内の本邦内旅行のみを取り扱う営業所であれば地域限定でも対応できます(旅行業法第11条の2第6項)。
受験を決めた段階で、自分のキャリア目標と合致する区分を選んでおきましょう。ステップアップを考える場合は国内に合格後に総合を受験するルートも一般的です。国内合格者が総合を受験する際は「旅行業法及びこれに基づく命令」の科目免除制度も活用できるため、長期の学習計画と組み合わせて区分を決定することをすすめます。
令和8年度の試験日程を把握する
令和8年度の試験日程は以下のとおりです。総合試験は令和8年10月25日(日)10:30から、マークシート方式・指定会場で実施されます。国内試験はCBT方式(テストセンターでのPC受験)で、令和8年9月3日(木)から9月25日(金)の期間内で受験者が希望する日時を選択します。地域限定試験は令和8年9月27日(日)13:30~15:30、会場筆記方式での実施です(2026年8月時点)。
申込期間は試験日の数か月前に設定されますが、正確な受付開始日・締切日は各機関の公式受験案内で確認してください。過去の傾向として申込期間は概ね1か月前後設けられていますが、年度によって変動します。申込期間が発表されたら早めにカレンダーへメモし、受付開始後の早い段階で手続きを完了させることが確実です。
総合旅行業務取扱管理者試験の申込手順(JATA)
受験手数料とシステム利用料
令和8年度の総合旅行業務取扱管理者試験の受験手数料は13,000円(非課税)です(2026年8月時点・一次ソース:JATA令和8年度受験要項)。申込はインターネット経由で行い、別途システム利用料660円(税込)がかかります。合計で13,660円を支払う計算になります。
過去の改正前の手数料(6,500円)と混同しないよう注意が必要です。現行の正確な金額は13,000円であり、非課税のため消費税は加算されません。受験手数料の支払いに使用できる決済手段(クレジットカード・コンビニ支払いなど)は、JATAの公式受験案内で確認してください。
インターネット申込の流れ
総合試験の申込はJATAの公式受験案内ページからインターネットで行います。一般的な手順は①アカウント作成 → ②受験者情報の入力 → ③受験手数料の支払い → ④申込完了メールの受信です。申込完了後に確認メールが届くので、受験票発行の案内が届くまで保管してください。
氏名・生年月日・住所などの個人情報は受験票や合格証書にそのまま印字されるため、誤字・脱字がないよう入力後に必ずダブルチェックを行ってください。特に姓名の漢字・読み仮名・メールアドレスの誤入力は後のトラブルにつながりやすい項目です。
科目免除申請がある場合の書類準備
国内旅行業務取扱管理者試験の合格者が総合試験を受験する際は、「旅行業法及びこれに基づく命令」科目の免除申請ができます。申込時に合格証書の写しなどを提出する必要があるため、申込前に手元に書類を準備しておくことが重要です。免除に必要な書類の種類や提出方法は年度によって変動するため、JATAの受験案内で最新情報を確認してください。
免除申請の手続きを忘れると、本来免除されるべき科目も受験扱いになります。申込システムに「科目免除あり」を選択する項目がある場合は見落とさないように注意してください。免除の対象科目は「旅行業法及びこれに基づく命令」のみであり、旅行業約款・国際航空運賃・海外地理などは免除されません。
国内旅行業務取扱管理者試験の申込手順(ANTA)
CBT方式の特徴と申込の流れ
国内旅行業務取扱管理者試験はCBT(Computer Based Testing)方式で実施されます。マークシートと鉛筆を使う従来の会場試験とは異なり、全国47都道府県のテストセンターに設置されたコンピューターを操作して解答する形式です。受験者はANTAが指定した期間内で、希望する日時・会場を自分で選んで予約します。
CBT方式の特徴として、試験会場が全国のテストセンターに分散しているため、居住地に近い場所を選べる点があります。また、令和8年9月3日(木)から9月25日(金)の期間内から日時を選択できるため、仕事や学業のスケジュールに合わせやすい点もメリットです。ただし、人気の日時や都市部のテストセンターは早期に埋まることが多いため、申込期間が始まったら早めに日時を予約することをすすめます。
受験手数料と支払い方法
令和8年度の国内旅行業務取扱管理者試験の受験手数料は8,000円(非課税)で、別途システム利用料660円(税込)がかかります(2026年8月時点・一次ソース:ANTA令和8年度受験案内)。申込は書面では受け付けておらず、インターネットからの手続きのみとなっています。支払い可能な決済手段はANTAの受験案内で確認してください。
申込はANTAの公式受験案内ページからアカウント登録を行い、受験者情報の入力・手数料の支払い・日時の予約という流れで進みます。支払い完了後の確認メールは試験当日まで保管してください。スマートフォンでも手続き可能ですが、個人情報の確認はパソコンの大画面で行うとミスを防ぎやすくなります。
テストセンターの予約と変更の注意点
テストセンターの日時予約は、申込と同時に行う場合と申込完了後に専用サイトで行う場合があります。予約の変更や取消には期限が設けられており、試験直前の変更は原則として受け付けられないケースもあります。スケジュール変更の可能性がある場合は早めに受験案内の変更・取消規定を確認してください。
受験票はメールで送付される入場コードの形式や、専用サイトからの印刷形式があります。当日の入場に必要なものは受験案内に記載されているため、試験日前日までに確認してください。CBT方式では鉛筆・消しゴムは不要ですが、本人確認書類の持参が求められます。
地域限定旅行業務取扱管理者試験の申込手順(観光庁)
郵送申込と収入印紙の扱い
地域限定旅行業務取扱管理者試験は、総合・国内とは異なり郵送で申込を行います。受験手数料は収入印紙で納付するため、申込書に所定の金額分の収入印紙を貼付して郵送します。収入印紙はコンビニエンスストアや郵便局などで購入できます。申込書の様式は観光庁の公式受験案内から入手してください。
郵送申込では記載内容に不備があると受理されない可能性があります。書類を送付する際は書留など追跡可能な方法を選び、締切日までに確実に届くよう余裕を持って投函してください。締切に「当日消印有効」と「必着」の2種類がある場合は解釈が異なるため、受験案内の記載を必ず確認してください。
受験手数料の確認と注意事項
令和8年度の地域限定旅行業務取扱管理者試験の受験手数料は5,500円(収入印紙で納付)です(2026年8月時点・一次ソース:観光庁令和8年度受験案内)。総合・国内と異なりシステム利用料はありません。収入印紙の金額を誤ると申込が無効になるため、必ず受験案内に記載されている金額で購入してください。
改正前の旧手数料と混同しないよう注意が必要です。現行の地域限定試験の受験手数料は5,500円です。古い情報が残っている非公式サイトを参照して誤った金額の収入印紙を用意するケースが起きているため、観光庁の最新受験案内を一次ソースとして必ず確認することが大切です。
試験日程と会場の確認
令和8年度の地域限定旅行業務取扱管理者試験は令和8年9月27日(日)の13:30から15:30に実施されます(2026年8月時点)。試験会場は観光庁が指定する複数の場所から選択できる場合と受験地が限定される場合があります。申込時に受験地を選択する形式が一般的ですが、詳細は受験案内で確認してください。
試験会場が遠方になる場合は前泊が必要になることもあります。宿泊施設の手配は試験会場が確定した段階で早めに行いましょう。また、試験当日の交通機関のダイヤ・所要時間を事前に確認し、余裕を持って会場へ到着できるよう準備することが重要です。
3区分の申込比較表
| 項目 | 総合(JATA) | 国内(ANTA) | 地域限定(観光庁) |
|---|---|---|---|
| 受験手数料 | 13,000円(非課税) | 8,000円(非課税) | 5,500円(非課税・収入印紙) |
| システム利用料 | 660円(税込) | 660円(税込) | なし |
| 申込方法 | インターネット | インターネットのみ(書面不可) | 郵送(収入印紙貼付) |
| 試験方式 | マークシート・指定会場 | CBT方式・テストセンター | 会場筆記 |
| 令和8年度 試験日 | 10月25日(日)10:30 | 9月3日(木)~25日(金) から選択 | 9月27日(日)13:30~15:30 |
※数字はすべて2026年8月時点。受験手数料はすべて非課税。最新情報は各機関の公式受験案内でご確認ください(総合=JATA、国内=ANTA、地域限定=観光庁)。
申込時に注意したいポイントとよくある失敗
個人情報の入力ミスを防ぐ
インターネット申込では氏名・住所・メールアドレスなどを自分で入力します。受験票や合格証書には申込時の情報がそのまま反映されるため、誤字・脱字があると選任届出や職場への提出書類との整合性でトラブルになります。確認画面で全項目をチェックし、姓名の漢字・読み仮名・生年月日を正確に入力したか必ず確認してください。
メールアドレスの誤入力も注意が必要です。確認メールが届かない場合、受験票の発行情報も受け取れなくなります。携帯キャリアのメールアドレスは迷惑メールフィルターで受信できないことがあるため、GmailやYahooメールなどのフリーメールの活用をすすめます。申込後はJATA・ANTAの差出人アドレスを受信許可設定に追加しておくと安心です。
科目免除の適用範囲を正確に把握する
国内試験の合格者が総合を受験する際の免除科目は「旅行業法及びこれに基づく命令」のみです。旅行業約款・国際航空運賃・海外地理などは免除されません。免除される科目の範囲を誤解して学習計画を立てると、本番で対応できない科目が生じます。受験案内で免除科目と非免除科目を事前に確認し、学習計画に反映させてください。
免除申請の手続き自体を忘れると、資格があっても全科目受験扱いになる場合があります。申込システムに「科目免除あり」を選択する項目がある場合は見落とさないよう注意してください。証明書類の提出が必要な場合は、スキャンデータや郵送物の準備を申込前に完了させておきましょう。
締切日前に手続きを完了させる
申込期間を過ぎた後の受付は、いかなる事情があっても認められないのが原則です。特に地域限定試験は郵送申込のため、締切直前の投函は届かないリスクがあります。申込期間の開始日が発表された時点でカレンダーにメモし、開始後1週間以内を目安に手続きを完了させることをすすめます。
受験を決めた段階で各機関の公式サイトをブックマークし、受験案内が公開されたら速やかにダウンロードしておきましょう。定期的に公式サイトを確認する習慣が、申込機会を逃さないための最も確実な手段です。なお、申込期間や試験会場・書類の書式は年度によって変更されることがあるため、前年度の情報をそのまま使い回すことは避けてください。
申込後から試験当日までの準備チェックリスト
受験票の受け取りと確認
申込が完了すると、試験日前に受験票が発行・送付されます。総合・国内はメールまたは専用サイトからのダウンロード形式が一般的で、地域限定は郵送で届く場合があります。受験番号・試験会場・試験日時に誤りがないかを必ず確認し、問題があれば速やかに各機関の問い合わせ窓口へ連絡してください。
受験票は試験当日に必ず持参するものです。印刷した受験票はスマートフォンでも撮影してクラウドに保存しておくと、紛失時のリスクを軽減できます。受験票の発行時期は受験案内に記載されているため、発行予定日を過ぎても届かない場合は早めに確認してください。
試験当日の持ち物チェックリスト
試験当日に必要な持ち物は試験区分・試験方式によって異なります。以下のチェックリストを試験前日の確認にご活用ください。
- 受験票(印刷したもの、またはテストセンターの案内に従ったもの)
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど写真付きのもの)
- 鉛筆またはシャープペンシル(マークシート方式の総合・地域限定)
- 消しゴム(マークシート方式の場合)
- 腕時計(スマートフォンを時計代わりに使えない場合に備えて)
- 飲み物・軽食(総合試験は午前から長時間の場合がある)
- 試験会場への地図・最寄り駅からのルートメモ
CBT方式の国内試験では鉛筆・消しゴムは不要です。テストセンターから指示された持ち物のみを持参し、不要な電子機器はカバンに収納して指示に従いましょう。スマートフォン・計算機・参考書などは試験中の使用が禁止されます。
通信講座で受験準備を効率化する方法
通信講座を活用するメリット
旅行業務取扱管理者試験は旅行業法・約款・国内外の実務・地理と幅広い科目にわたります。独学では市販の教材を自分で選び、学習計画も自分で設計しなければなりませんが、通信講座を活用することで出題傾向を踏まえたカリキュラムに沿って学習を進められます。映像講義・テキスト・問題集がセットになった講座では、スマートフォンで隙間時間を活用して効率よく学習できます。
質問サポートや模擬試験が付属する講座では、独学では解消しにくい疑問点を速やかに解決でき、定期的な実力確認も可能です。受験申込が完了したタイミングで通信講座への申込も同時に検討することをすすめます。申込から試験日まで学習期間を最大限に確保するためにも、早期の申込が有利です。
通信講座の選び方のポイント
通信講座を選ぶ際はまず、受験する区分(総合・国内・地域限定)に対応したカリキュラムかどうかを確認してください。総合試験対応の講座と国内試験専用の講座では学習すべき科目の範囲が異なります。また、映像講義中心か紙テキスト中心かなど、自分の学習スタイルに合った教材形態を選ぶと継続しやすくなります。
受講料の比較だけでなく、サポート期間・質問回数・模擬試験の有無も選定基準に加えましょう。一般教育訓練給付金の対象となっている講座では受講料の一部が給付される可能性があります(利用要件はハローワークの最新情報で確認してください)。まずは各社の無料資料請求や体験受講を活用し、自分の学習スタイルに合った講座を選んでください。

よくある質問
受験申込の締切を過ぎてしまった場合はどうなりますか?
申込期間を過ぎた後の受付は原則として認められません。その年度の受験は断念し、翌年度の申込期間を公式サイトで確認するしかありません。申込期間が短い年もあるため、受験案内の公開に気づいた時点で速やかに手続きを進めることが重要です。
インターネット申込の途中でエラーが出た場合の対処法は?
申込システムのエラーが発生した場合は、申込先の機関(総合はJATA、国内はANTA)の問い合わせ窓口に連絡してください。申込完了前のエラーであれば再度はじめからやり直せる場合があります。申込が完了しているかどうかは、確認メールの有無で判断できます。
総合と国内の両方を同年度に受験することはできますか?
同年度に複数の区分を受験することは可能です。国内試験(9月)と総合試験(10月)は試験日程が異なるため、両方に申込んで受験することができます。ただし科目数・学習量がそれぞれ異なるため、自分の学習進捗に合わせた判断が必要です。両区分ともに別々の申込手続きが必要になります。
申込後に受験する区分を変更することはできますか?
申込後の試験区分変更については、各機関の規定によります。原則として区分変更は認められないケースが多く、変更が必要な場合は一度申込を取り消して新たに手続きをやり直す形になることもあります。変更を希望する場合は速やかに申込先の機関へ問い合わせてください。
受験票をなくした場合はどうすればよいですか?
受験票を紛失した場合は、申込を行った機関(総合はJATA、国内はANTA、地域限定は観光庁)の問い合わせ窓口に連絡してください。インターネット申込の場合、専用マイページから再ダウンロードできる場合もあります。試験当日に受験票なしで入場できないケースもあるため、紛失に気づいた時点で早めに対応することが大切です。
PR
2026年度試験 観光・旅行教科書 旅行業務取扱管理者【総合・国内】テキスト&問題集 第6版
申込が完了したら次は教材選びです。総合・国内どちらにも対応したテキストと問題集が1冊にまとまっており、出題傾向を踏まえた解説で基礎から実力をつけられます。試験勉強の出発点として活用できる一冊です。
PR
ユーキャンの国内・総合旅行業務取扱管理者 速習レッスン 2026年版
ユーキャンの定評あるシリーズの2026年版。国内・総合の両区分に対応し、重要ポイントを効率よく整理して学習できます。忙しい社会人が試験日までの限られた時間を有効活用するための一冊として人気があります。

