国内旅行業務取扱管理者試験のCBT方式では、国内地理(観光資源)が試験の重要な得点ポイントとなります。中国・四国地方は9県にまたがる広域エリアで、鳥取砂丘や石見銀山、厳島神社、道後温泉など多彩なスポットが出題されます。本記事では各県の頻出観光地を体系的に整理し、試験直前でも効率よく得点力を高める暗記法と通信講座の活用法を詳しく解説します。

国内地理「中国・四国」の試験における重要性
出題傾向と学習の優先度
国内旅行業務取扱管理者試験の国内地理科目では、全国の観光資源から幅広く出題されます。中国・四国地方は9つの都道府県を擁し、世界遺産登録地(厳島神社・石見銀山)、日本三名園(後楽園)、国宝の城(松江城・松山城・高知城)、四国八十八か所霊場など、試験頻出のキーワードが集中するエリアです。特に世界遺産や国宝に指定された観光地は正解の根拠として問われやすいため、優先的に学習することが効果的です。
また、瀬戸内海の島嶼部(しまなみ海道)や鳴門海峡の渦潮、四万十川(清流)なども地理的特徴として頻出します。中国・四国地方を9県まとめて学習することで、隣接する観光地の位置関係を正確に把握でき、「どの県にある観光地か」という問いへの対応力が高まります。
学習にあたっては、まず世界遺産・国宝・日本三名園・日本三景の組み合わせを確実に押さえてください。次に各県の代表温泉地と主要城郭を関連付けて覚えることで、知識が体系化されていきます。
CBT方式直前期の効率的な準備
令和8年度の国内旅行業務取扱管理者試験は、全国47都道府県のテストセンターでのPC受験(CBT方式)で実施されます。令和8年度の受験期間は9月3日(木)から9月25日(金)のうち受験者が日時を選択します。CBT方式では試験本番まで自宅で学習を継続できるため、直前期の国内地理の追い込みが合否を分けることがあります。
通信講座や市販テキストで頻出スポットを確認したうえで、地図を活用して位置関係を視覚的に覚えることが大切です。「鳥取砂丘は鳥取市北部の日本海沿岸」「石見銀山は島根県大田市」のように県名と位置をセットで記憶する方法が有効です。復習の際には、各県の代表スポットを5~10個に絞り込んで繰り返し確認するとスピーディに学習できます。
鳥取・島根の頻出スポット完全整理
鳥取の主要観光地と山陰の自然
鳥取県で最も試験に出やすい観光地は鳥取砂丘です。日本最大規模の砂丘で、鳥取市の日本海沿岸に広がる特異な景観が特徴です。山陰海岸ジオパークの一部でもあり、南北に連なる砂丘地形が国の天然記念物に指定されています。鳥取県西部に位置する大山(だいせん)は中国地方最高峰の山で、大山隠岐国立公園の中核をなしています。
三朝温泉(みささおんせん)は鳥取県三朝町にある世界有数のラジウム(ラドン)含有量の温泉地で、国際的にも知られています。皆生温泉(かいけおんせん)は米子市の日本海沿岸にある温泉地です。三徳山三仏寺(みとくさんさんぶつじ)の国宝「投入堂(なげいれどう)」は、断崖の岩窟に嵌め込まれた独特の建築様式として知られ、難所の山道で有名です。
島根の世界遺産・国宝と主要観光地
島根県の石見銀山(いわみぎんざん)は2007年にユネスコ世界文化遺産に登録された近世の銀山遺跡で、島根県大田市に位置します。世界遺産登録の年(2007年)と所在地(大田市)は試験で問われやすい情報です。松江城は2015年に国宝に指定された現存天守のひとつで、宍道湖(しんじこ)の北側に立地します。宍道湖はシジミの産地として知られる汽水湖です。
出雲大社は縁結びの神様として知られる大社造りの神社で、島根県出雲市に位置します。試験では「大社造り」「縁結び」「旧暦10月(出雲では「神在月」)」といった関連キーワードが問われることがあります。足立美術館は島根県安来市に位置し、横山大観のコレクションと日本庭園が国際的に高く評価されています。玉造温泉(たまつくりおんせん)は島根県松江市玉湯町の代表的な温泉地です。
岡山・広島の頻出スポット完全整理
岡山の日本三名園と瀬戸内の観光地
後楽園(こうらくえん)は岡山市内に位置する大名庭園で、金沢の兼六園・水戸の偕楽園とともに日本三名園のひとつに数えられます。試験では「日本三名園=後楽園(岡山)・兼六園(金沢)・偕楽園(水戸)」という組み合わせが定番の出題パターンです。後楽園は旭川を挟んで岡山城(別称「烏城(うじょう)」)と向かい合う位置にあります。
倉敷市の美観地区は白壁と格子窓が連なる江戸時代の商家が保存されたエリアで、大原美術館(日本初の西洋美術を専門とした私立美術館)が立地します。岡山県北部の蒜山(ひるぜん)高原は大山山麓に広がる高原リゾートで、ジャージー牛の牧場が有名です。湯郷温泉(ゆのごうおんせん)・湯原温泉(ゆばらおんせん)・奥津温泉(おくつおんせん)は「美作三湯」と称される岡山県北部の温泉群です。
広島の世界遺産と瀬戸内海の観光
広島県には2件のユネスコ世界文化遺産があります。原爆ドーム(広島平和記念碑、1996年登録)と厳島神社(1996年登録)で、どちらも同年に登録されている点が試験で問われることがあります。厳島神社は廿日市市(はつかいちし)の宮島に位置し、海上に立つ大鳥居が特徴的な朱塗りの社殿は「安芸の宮島」として日本三景のひとつに数えられます。
尾道市は坂の街として知られ、千光寺や文学の小径など映画・文学の舞台となった観光地です。しまなみ海道(西瀬戸自動車道)は広島県尾道市から愛媛県今治市を結ぶ約60キロメートルの海上ルートで、生口島・因島・大三島など多くの島を橋でつないでいます。サイクリングロードとしても国際的に有名で、観光資源の問題で出題されることがあります。
山口・四国各県の頻出スポット完全整理
山口の主要観光地と歴史遺産
山口県の最大の観光資源は秋吉台(あきよしだい)・秋芳洞(あきよしどう)です。秋吉台は日本最大のカルスト台地で国定公園に指定されており、その地下に広がる秋芳洞は日本最大級の鍾乳洞です。「秋芳洞は山口県美祢市(みねし)に位置する」という所在地情報が試験で問われることがあります。
錦帯橋(きんたいきょう)は岩国市の錦川に架かる5連のアーチ橋で、独特の木造橋技術で知られています。萩(はぎ)の城下町は「明治日本の産業革命遺産」(世界文化遺産、2015年登録)の構成資産のひとつで、幕末志士の歴史とあわせて出題されることがあります。湯田温泉(ゆだおんせん)は山口市内に位置する山口県最大の温泉地です。
香川・愛媛の瀬戸内エリア
香川県の代表的な観光地は金刀比羅宮(ことひらぐう。通称「こんぴらさん」)で、仲多度郡琴平町の象頭山(ぞうずさん)山腹に鎮座します。本宮まで785段、奥社まで1,368段の石段があることで知られています。高松市の栗林公園(りつりんこうえん)は国の特別名勝に指定された大名庭園で、6つの池と13の築山を持つ回遊式庭園です。小豆島はオリーブ栽培と手延べそうめんの産地として知られます。
愛媛県の最重要観光地は道後温泉(どうごおんせん)です。松山市に位置し、日本書紀や万葉集にも登場する日本最古クラスの温泉として知られています。道後温泉本館は国の重要文化財に指定された木造三層楼建築で、夏目漱石「坊っちゃん」の舞台としても有名です。松山城は現存十二天守のひとつで、市内の勝山山頂に立地します。しまなみ海道の愛媛側の起点は今治市で、タオルの産地としても有名です。
徳島・高知の四国東南部
徳島県の最大の見どころは鳴門の渦潮です。鳴門市沖の鳴門海峡では潮の干満差によって世界最大規模の渦潮が発生し、大鳴門橋の橋桁下の遊歩道「渦の道」から観覧できます。祖谷(いや)のかずら橋は三好市西祖谷山村にある秘境のつり橋で、シラクチカズラで編まれた独特の橋として知られています。阿波おどりは毎年8月に徳島市で開催される全国有数の伝統的な踊りの祭りです。
高知県の観光の代名詞は桂浜(かつらはま)です。高知市の太平洋に面した砂浜で、坂本龍馬像が立つ景勝地として知られています。四万十川は「日本最後の清流」と称される象徴的な河川で、高知県西部を流れます。足摺岬(あしずりみさき)は高知県南西端(土佐清水市)に位置し、四国最南端の岬です。高知城は現存十二天守のひとつで、追手門とともに原形を保つ貴重な城郭です。
中国・四国地方 主要観光スポット比較表
| 県 | 代表的な観光スポット | 世界遺産・国宝等 | 主要温泉地 |
|---|---|---|---|
| 鳥取 | 鳥取砂丘、大山、三朝温泉、皆生温泉、投入堂 | 投入堂(国宝) | 三朝温泉、皆生温泉 |
| 島根 | 出雲大社、松江城、石見銀山、足立美術館、宍道湖 | 石見銀山(世界文化遺産)、松江城天守(国宝) | 玉造温泉、温泉津温泉 |
| 岡山 | 後楽園(日本三名園)、岡山城、倉敷美観地区、蒜山高原 | — | 湯郷温泉、湯原温泉 |
| 広島 | 厳島神社、原爆ドーム、尾道、しまなみ海道 | 厳島神社(世界文化遺産)、原爆ドーム(世界文化遺産) | — |
| 山口 | 秋吉台・秋芳洞、錦帯橋、萩城下町 | 萩の城下町(明治産業革命遺産の構成資産) | 湯田温泉 |
| 香川 | 金刀比羅宮、栗林公園、小豆島 | 栗林公園(国特別名勝) | — |
| 愛媛 | 道後温泉、松山城、今治(しまなみ海道)、宇和島城 | 松山城・宇和島城(現存十二天守) | 道後温泉 |
| 徳島 | 鳴門の渦潮、祖谷のかずら橋、大歩危・小歩危 | — | — |
| 高知 | 桂浜、四万十川、足摺岬、高知城、龍河洞 | 高知城(現存十二天守) | — |
効率暗記のポイントとチェックリスト
混同しやすいスポットの整理法
中国・四国地方で特に混同しやすいのが「日本三名園」と「日本三景」の組み合わせです。日本三名園は後楽園(岡山)・兼六園(金沢)・偕楽園(水戸)で、岡山が中国・四国唯一のメンバーです。日本三景は松島(宮城)・天橋立(京都)・宮島(広島)で、宮島(厳島神社がある安芸の宮島)が中国・四国地方の代表となります。この2セットを確実に区別することが得点力向上に直結します。
現存十二天守を持つ城について、中国・四国地方では松江城(島根)・備中松山城(岡山)・丸亀城(香川)・松山城(愛媛)・宇和島城(愛媛)・高知城(高知)の6城があります。「現存天守=すべて国宝指定」ではない点(国宝指定の現存天守は松本城・犬山城・彦根城・姫路城・松江城の5件)にも注意が必要です。また岡山には「松山城」ではなく「備中松山城」があり、愛媛の「松山城」とは別の城です。
通信講座で地理科目を攻略する方法
通信講座を活用している場合は、地理教材の地図ページと観光スポットの写真をセットで学習することが効果的です。多くの通信講座では、各都道府県の観光地を地図上に配置した図解テキストが含まれており、位置関係を視覚的に把握できます。テキストを読むだけでなく、白地図に観光スポットを自分で書き込むアウトプット作業を加えると記憶定着率が高まります。
過去問の地理問題を解いた後は、間違えたスポットを県別に整理したノートを作り、同じ県内の関連スポットとあわせて再確認するサイクルが有効です。通信講座の映像講義がある場合は、地理パートを繰り返し視聴し、講師が強調するポイントをメモに残すと効率的です。観光資源(国内・海外)に特化したポケット問題集を持ち歩き、隙間時間に繰り返し解くことも地理得点の底上げに効果的です。
直前確認チェックリスト:中国・四国地方の必須項目
- 日本三名園(後楽園・兼六園・偕楽園)の所在地を答えられる
- 日本三景(松島・天橋立・宮島)の所在地を答えられる
- 広島の世界遺産2件(厳島神社・原爆ドーム、ともに1996年登録)を答えられる
- 石見銀山の所在地(島根県大田市)と登録年(2007年)を覚えている
- 松江城が国宝指定の現存天守であることを答えられる
- 秋吉台・秋芳洞の所在地(山口県美祢市)と特徴(カルスト台地・鍾乳洞)を説明できる
- 鳴門の渦潮の場所(鳴門市・鳴門海峡)を答えられる
- 道後温泉の所在地(愛媛県松山市)と特徴(国の重要文化財・日本最古クラスの温泉)を覚えている
- 四万十川が「日本最後の清流」として高知県西部を流れることを答えられる
- しまなみ海道が尾道(広島)と今治(愛媛)を結ぶことを答えられる

よくある質問(FAQ)
中国・四国地方の国内地理で最優先に覚えるべきスポットはどこですか?
世界遺産・国宝・日本三名園・日本三景の組み合わせが最優先です。具体的には厳島神社(広島・世界文化遺産・日本三景)、石見銀山(島根・世界文化遺産)、後楽園(岡山・日本三名園)、松江城(島根・国宝天守)などを確実に覚えてください。これらはどの市販テキストにも掲載されている最頻出スポットです。
日本三名園と日本三景の違いは何ですか?
日本三名園は後楽園(岡山)・兼六園(石川・金沢)・偕楽園(茨城・水戸)の3つの大名庭園です。いずれも江戸時代に大名が整備した回遊式庭園です。日本三景は松島(宮城)・天橋立(京都)・宮島(広島)の3つの景勝地で、自然の美しさで知られています。試験では「宮島(厳島神社)=日本三景」「後楽園=日本三名園」という組み合わせが問われます。
しまなみ海道はどこからどこを結んでいますか?
しまなみ海道(西瀬戸自動車道)は、広島県尾道市から愛媛県今治市を結ぶ約60キロメートルの海上ルートです。生口島・因島・大三島・伯方島など瀬戸内海の島々を橋でつないでいます。自動車道のほかサイクリングロードとしても国際的に有名です。
道後温泉の試験対策ポイントを教えてください。
道後温泉のポイントは4点です。①愛媛県松山市に位置する、②日本書紀や万葉集にも登場する日本最古クラスの温泉、③道後温泉本館は国の重要文化財に指定された木造三層楼建築、④夏目漱石「坊っちゃん」の舞台として知られる。「道後温泉は徳島にある」という誤った誘導問題にも対応できるよう、愛媛県松山市という所在地を確実に覚えてください。
国内旅行業務取扱管理者試験のCBT方式でも地理問題の形式は同じですか?
令和8年度の国内旅行業務取扱管理者試験はCBT方式(テストセンターでのPC受験)で実施されます。問題の出題形式は4択問題が中心で、ペーパー試験の傾向と大きく変わりません。受験手数料は8,000円(非課税)で、システム利用料として660円(税込)が別途かかります(2026年9月時点。最新額は全国旅行業協会(ANTA)の受験案内でご確認ください)。
四万十川と仁淀川の違いは何ですか?
四万十川は高知県西部を流れる「日本最後の清流」として知られる河川で、土佐清水市や四万十市を経て太平洋に注ぎます。仁淀川は高知県中部を流れる河川で、水質の透明度の高さから「仁淀ブルー」と呼ばれる美しい水色が観光スポットとして注目されています。試験では四万十川の「清流」「高知県西部」という組み合わせが問われることが多いです。
石見銀山が世界遺産に登録された年はいつですか?
石見銀山は2007年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。「石見銀山遺跡とその文化的景観」として島根県大田市に位置する近世の銀山遺跡です。試験対策としては「2007年・島根県大田市・世界文化遺産」の3点セットを確実に覚えることが重要です。
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