旅行業務取扱管理者試験は、国内・総合・地域限定の3区分によって試験方式が大きく異なります。国内試験はCBT方式(テストセンターでのPC受験)、総合試験はマークシート方式(指定会場)、地域限定試験は会場筆記と、受験する区分によって当日の流れや準備すべき持ち物が変わります。本記事では、通信講座で学習を積んできた受験者が試験本番で実力を発揮できるよう、各区分の試験当日の流れ・持ち物・合格発表の確認方法まで、令和8年度の情報をもとに徹底解説します。

試験方式の全体像と令和8年度のスケジュール
3区分の試験方式と令和8年度日程
旅行業務取扱管理者試験は、受験する区分によって試験日程・方式・申込方法が異なります。令和8年度の日程は、総合試験が10月25日(日)10:30からマークシート方式で実施されます(受験手数料13,000円・非課税、システム利用料660円・税込。2026年8月時点・日本旅行業協会受験要項に基づく)。国内試験は9月3日(木)から9月25日(金)の期間内で受験者が日時を自由に選択できるCBT方式で実施されます(受験手数料8,000円・非課税、システム利用料660円・税込。2026年8月時点・全国旅行業協会受験案内に基づく)。地域限定試験は9月27日(日)13:30~15:30に会場筆記方式で実施されます(受験手数料5,500円・収入印紙で納付。2026年8月時点・観光庁受験案内に基づく)。
国内試験のCBT方式は「期間内のどの日時でも受験可能」という柔軟性が特徴です。「毎年9月第◯日曜日」のように固定された日付はなく、受験者ごとに異なる日時での受験となります。一方、総合試験と地域限定試験は全員が同日同時刻に受験する集合型のため、試験日・会場の確認と当日の時間管理が特に重要です。
CBT方式(国内試験)の仕組みと特徴
CBT(Computer-Based Testing)方式とは、パソコンの画面に表示された問題に対してマウスやキーボードで解答する試験形式です。全国47都道府県のテストセンターで実施されるため、自宅や職場に近い会場を選んで予約できます。問題用紙や解答用紙はなく、すべてPC画面上で操作します。筆記具を使わない分、手書きによるマークミスがなく、問題の見直しや解答の変更もPC操作で対応できる点が従来の会場試験と大きく異なります。
CBT方式の国内試験では、受験日時の予約はインターネット上で行います(書面申請は不可)。試験会場・日時の変更手続きや受験票の確認方法については、全国旅行業協会(ANTA)の公式受験案内でご確認ください。テストセンターの施設・設備はプロバイダーによって異なる場合があるため、予約完了後に届く案内メールを必ず確認することが重要です。
マークシート方式(総合・地域限定試験)の仕組みと特徴
総合試験と地域限定試験は、紙の問題冊子と解答用紙(マークシート)を使う従来型の試験です。試験会場は主催者が指定した会場(大学・公民館・試験センター等)で、全員が同じ日時に受験します。令和8年度の総合試験は10月25日(日)10:30開始です。解答用紙に鉛筆で塗りつぶす方式のため、記入ミスや塗り忘れへの注意が合格を左右することもあります。
会場試験は「着席して問題冊子が配られるまでの待ち時間」「問題冊子・解答用紙の配付」「試験時間」「回収・退場」というステップがあり、CBT方式より段取りが多いことが特徴です。試験科目・試験時間の詳細は日本旅行業協会(JATA)または観光庁の受験案内でご確認ください。
| 区分 | 試験方式 | 令和8年度 試験日程 | 受験手数料 | 申込方法 |
|---|---|---|---|---|
| 総合 | マークシート(指定会場) | 10月25日(日)10:30 | 13,000円(非課税)+システム利用料660円(税込) | インターネット |
| 国内 | CBT方式(全国テストセンター) | 9月3日(木)~25日(金)の期間内から受験者が選択 | 8,000円(非課税)+システム利用料660円(税込) | インターネットのみ(書面申請不可) |
| 地域限定 | 会場筆記 | 9月27日(日)13:30~15:30 | 5,500円(収入印紙で納付) | 郵送(収入印紙貼付) |
試験当日の持ち物チェックリスト
全区分共通の必須持ち物
試験区分に関わらず、受験票と身分証明書は必ず持参します。受験票は申込後に交付されるもので、インターネット申込の場合はマイページやメールで確認・印刷できます(最新手続きは各主催機関の案内でご確認ください)。身分証明書は運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなどの写真付き公的身分証明書が一般的に認められています。使用可能な身分証明書の種類は受験票や受験案内に記載されているため、事前に確認してください。
- 受験票(印刷したもの。スマートフォン画面での提示が可能かは受験案内で確認)
- 写真付き身分証明書(運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなど)
- 筆記具(総合・地域限定はHBの鉛筆・消しゴムが必要。CBT方式はテストセンターが提供するため不要な場合が多い)
- 腕時計(スマートフォンは試験中使用不可。会場に時計がない場合もあるためアナログ・デジタル腕時計が便利)
- 交通費・交通系ICカード(初めて行く会場はルートと所要時間を前日に確認する)
- 飲み物・軽食(試験時間が長い場合、休憩時間に活用。試験室への持ち込みは不可)
CBT方式(国内試験)固有の注意事項
CBT試験のテストセンターでは、持ち込み物の管理が厳格です。多くのテストセンターでは、スマートフォン・参考書・メモ帳などの私物はロッカーに預けて受験します。試験室内に持ち込めるのは身分証明書と受験票(受付後は不要になることも)のみで、計算メモはテストセンターから提供されるメモ用紙・筆記具(ホワイトボードやメモパッドなど)を使用します。テストセンターによって運用が異なる場合があるため、予約確認メールや当日の案内に従ってください。
CBT試験では、試験本番でPC操作に不慣れだと時間をロスする可能性があります。「後で見直す」フラグ機能や問題の移動操作について、受験前に公開されているデモ画面やサンプル問題があれば事前に確認しておくと安心です。PC操作自体は難しくはありませんが、初めての受験者は特に慣れておくことをお勧めします。
マークシート方式(総合・地域限定)固有の注意事項
マークシート試験では、鉛筆(HB以上が推奨されることが多い)と消しゴムが必需品です。シャープペンシルの使用可否は受験案内で確認してください。マークは正確に塗りつぶすことが重要で、薄い塗りや枠からのはみ出しは機械で正しく読み取られないことがあります。鉛筆は複数本、消しゴムも予備を持参すると安心です。
会場試験では「早めの現地入り」が基本です。初めて行く会場の場合、最寄り駅から迷うことがあります。試験開始の30分以上前には会場に到着し、トイレを済ませて着席できるよう余裕を持ったスケジュールで行動しましょう。電車遅延等に備えて前日に経路と所要時間を確認しておくことも重要です。
【CBT方式】国内試験 当日の流れ
テストセンターへの到着と受付手続き
CBT方式の国内試験では、予約した日時より早めにテストセンターへ到着することが推奨されます。多くのテストセンターでは、予約時刻の10分~15分前からの受付が可能です(テストセンターによって異なるため、予約確認メールで確認してください)。受付では身分証明書と受験票(または予約番号)を提示し、本人確認を受けます。受付完了後、スマートフォン・腕時計・貴重品などをロッカーに預け、試験室に案内されます。
試験室では指定のPC席に着席し、試験システムにログインします。ログイン方法(IDの入力、または受付でのID票の配布など)は当日スタッフが案内します。着席後、試験開始時刻まで待機するか、システム上でチュートリアルを確認できる場合があります。スタッフの指示に従って手続きを進めてください。
試験開始から終了まで(国内CBT)
試験が開始されると、PC画面に問題が表示されます。「後で見直したい問題」にフラグを立てて、一通り解答した後で見直す戦術が有効です。計算が必要な問題(JR運賃計算など)は、スタッフから配布されるメモ用紙・ホワイトボードを活用してください。試験中に疑問や機器のトラブルが生じた場合は挙手でスタッフを呼べます。
試験時間の残り時間は画面上に表示されます。解答が終わった問題は確定前に再度見直し、フラグを立てた問題に戻って最終確認をしてから解答を確定・提出してください。提出すると解答の変更はできなくなります。試験の所要時間・問題数の詳細は全国旅行業協会(ANTA)の受験案内でご確認ください。
国内CBT試験後の流れ
試験終了後はPC上で試験を終了し、スタッフの案内に従って退室します。貸し出されたメモ用紙・筆記具等は必ず返却してください。ロッカーから私物を回収し、退室となります。試験結果や合格発表については、全国旅行業協会(ANTA)の公式ウェブサイトでご確認ください(令和8年度の合格発表日は最新の受験案内を参照してください)。
CBT方式では試験終了画面に得点や合否が表示されるケースもありますが、正式な合格確認は主催機関の公式合格発表によって行われます。試験直後に画面に表示された内容があっても、公式の合格通知書または発表で最終確認してください。
【マークシート方式】総合試験 当日の流れ
試験会場への到着から着席まで
令和8年度の総合旅行業務取扱管理者試験は10月25日(日)10:30開始です。試験会場は受験票に記載されており、指定された座席番号の席に着席します。開始30分以上前には会場に到着できるよう、交通手段と所要時間を前日に確認しておきましょう。公共交通機関を利用する場合、当日の遅延・運休リスクを考慮し、余裕ある経路を設定することが重要です。
着席後は問題冊子と解答用紙(マークシート)が配付されるまで待機します。配付前に冊子を開いてはいけません。試験開始の合図と共に試験監督の指示に従って解答を始めます。試験中のトイレの手順も試験開始前に案内される場合があるため、指示をよく聞いておきましょう。
試験中の時間配分と解答のコツ
総合試験は「旅行業法及びこれに基づく命令」「旅行業約款、運送約款及び宿泊約款」「国内旅行実務」「海外旅行実務」の4科目です。科目ごとに解答時間の配分を意識することが重要です。計算問題(JR運賃・航空運賃・宿泊料金計算)は時間がかかることが多いため、「まず計算問題以外の知識問題を解き、計算問題を後回しにする」という戦術が有効です。見直しの時間も配分に含めておきましょう。
わからない問題に時間をかけすぎず、一通り全問を解いてから見直す習慣をつけましょう。「消去法」の活用も有効で、明らかに誤りの選択肢を消去して残りから選ぶことで正解の可能性を高められます。通信講座で提供される模擬試験を本番前に時間を計りながら解くことで、時間感覚を事前に体験しておくことが重要です。
マークシートの正確な記入と見直し
マークシートは正確に塗りつぶすことが合否に直結します。特に注意すべきは「問題番号とマークシートの行番号のズレ」です。問題を飛ばして後から戻った場合、マークを1行ずれて塗ってしまう「ズレミス」が起きやすくなります。解答する際は問題番号とマーク欄の番号を必ず照合する習慣を守りましょう。
試験時間に余裕ができたら、マークの塗り忘れ・ズレ・二重マーク(2か所以上を塗った場合)を確認してください。消しゴムで消した跡が残っている場合、機械読み取りでエラーになることがあります。解答を変更した際は特に念入りに消し残りがないか確認しましょう。
合格発表と合格後の手続き
合格発表の確認方法(区分別)
合格発表は試験の主催機関が行います。総合試験は日本旅行業協会(JATA)のウェブサイトで発表されます。国内試験は全国旅行業協会(ANTA)のウェブサイト、地域限定試験は観光庁のウェブサイトでそれぞれ発表されます。令和8年度の合格発表日は各主催機関の最新受験案内でご確認ください(試験年度によって発表時期は異なるため、記憶・伝聞に頼らず公式情報を参照してください)。
合格発表では受験番号による確認が基本です。自分の受験番号を受験票に記録しておき、発表当日にすぐ確認できるよう準備しておきましょう。合格の場合、主催機関から合格通知(合格証書)が送付されます。受け取り方法・時期の詳細は受験案内でご確認ください。
合格証書と資格の有効性
旅行業務取扱管理者試験に合格すると、主催機関から合格証書が交付されます。この資格は更新・講習の義務がなく、取得後は生涯有効です(詳細は公式情報でご確認ください)。有効期限がないため、合格証書は大切に保管しておきましょう。
旅行業務取扱管理者の資格は、旅行業の登録に必要な「営業所ごとの選任」のために使われます。事業者(旅行会社)が旅行業務取扱管理者を営業所に選任することが旅行業法第11条の2第1項で義務付けられており、資格保有者は旅行会社への就職・選任を通じてその役割を担います。
合格後の旅行業界への就職・資格活用
旅行業務取扱管理者の資格は、旅行会社への就職活動で有力なアピールポイントになります。合格証書の写し(コピー)を履歴書や職務経歴書に添付し、選任要件を満たせることを示しましょう。特に、中小規模の旅行代理店や新規開業を目指す旅行業者においては、資格保有者の採用・選任ニーズが高い傾向があります。
通信講座で習得した旅行業法・約款・実務知識は、合格後も実際の旅行業務に直接役立つ内容です。資格取得をゴールと捉えず、学習で得た知識を就職活動・業務改善・旅行業開業の検討に活かすことが、この資格の真の価値といえます。
通信講座で本番をシミュレーションする方法
試験前日と当日朝の過ごし方
試験前日は新しい知識を詰め込むより、これまでの学習内容を軽く確認する程度にとどめることが推奨されます。通信講座の重要事項一覧やまとめレジュメを読み返すのは良い選択です。深夜まで学習を続けることは翌日の集中力低下につながるため、試験前日は早めに就寝して十分な睡眠をとることを優先してください。
当日の朝は、受験票・身分証明書・筆記具などの持ち物を再確認します。食事は試験開始時刻を考慮して、消化の良いものを適量食べましょう。試験会場・テストセンターへの経路は前日のうちに地図サービス等で確認し、乗り換え・所要時間を把握しておくと当日の移動でのトラブルリスクを減らせます。
通信講座の模擬試験で本番を先取りする
多くの通信講座では、本番に近い形式の模擬試験が提供されています。模擬試験は「時間を計りながら1回分を通しで解く」ことで、本番の時間感覚と問題量を体感できます。解答後は採点と解説確認を丁寧に行い、間違えた問題の原因を分析することが実力向上につながります。模擬試験で時間が足りなくなった科目・問題タイプを把握し、本番の時間配分を最適化してください。
CBT方式(国内試験)の受験者は、オンライン問題演習アプリを活用することでPC画面で問題を解く感覚に慣れておくことができます。マークシート方式(総合・地域限定)の受験者は、実際に紙に書いて解答することでマーク速度や消しゴムの使い方を含めたリアルな本番練習ができます。
試験当日の心理的な準備
試験直前に緊張するのは自然なことです。通信講座で積み上げた学習を「準備してきた証拠」として自信の根拠にしましょう。緊張を完全になくそうとするより、「適度な緊張は集中力を高める」という捉え方で臨む方が、本番のパフォーマンスが上がりやすいといわれています。
試験中に難しい問題が続いても焦らず、「わからない問題は一旦飛ばして後から戻る」「消去法を使う」という方針を徹底することが重要です。通信講座の模擬試験を通じてこの判断を繰り返し練習しておくと、本番でも落ち着いて対応できます。

試験当日に関するよくある質問(FAQ)
Q. 受験票を印刷し忘れた・紛失した場合はどうすればよいですか?
受験票は試験の受付で必要です。インターネット申込の場合は再印刷できるケースが多いですが、主催機関によって対応が異なります。前日のうちに受験票の保管場所を確認し、万一紛失した場合はすぐに各主催機関(総合:JATA、国内:ANTA、地域限定:観光庁)に問い合わせてください。
Q. テストセンターに参考書や計算機を持ち込めますか?
国内試験のCBT方式では、試験室への私物の持ち込みは原則禁止です。参考書・テキスト・電卓・スマートフォンはすべてロッカーに保管します。計算用にはテストセンターから提供されるメモ用紙・筆記具を使用してください。詳細は当日の受付スタッフの指示に従ってください。
Q. 腕時計は試験中に使えますか?
一般的なアナログ・デジタル腕時計は試験中に使用できる場合が多いですが、スマートウォッチ(Apple Watch等の多機能型)は使用不可とされているケースがあります。CBT方式(国内試験)のテストセンターでは試験室への時計の持ち込みが認められない場合もあります。事前に受験案内または当日のスタッフの指示で確認してください。
Q. 総合試験(マークシート)の鉛筆は会場で配られますか?
鉛筆・消しゴムは自分で持参することが基本です。会場での配布があるかどうかは試験によって異なり、受験票・受験案内に記載されていない限り、持参を前提に準備してください。鉛筆はHB以上を複数本用意しておくと安心です。
Q. 試験当日に体調不良になった場合はどうすればよいですか?
体調不良のため受験できない場合の対応は、試験区分・主催機関によって異なります。CBT方式(国内試験)は予約日時を変更できる期間・条件が設けられている場合があるため、欠席前にANTAの案内を確認してください。会場試験(総合・地域限定)の当日欠席については、各主催機関への問い合わせが必要です。受験手数料の返還についても公式の規定でご確認ください。
Q. 合格後、旅行業務取扱管理者として選任されるために何か手続きが必要ですか?
旅行業務取扱管理者として営業所に選任する義務は、資格保有者を雇用した旅行業者(事業者)にあります(旅行業法第11条の2第1項)。資格保有者個人として別途申請・登録する手続きは旅行業法上規定されていません。合格証書を保管し、就職先の旅行会社に提示して選任手続きを依頼することが実務上の流れとなります。
PR
観光・旅行教科書 旅行業務取扱管理者【総合・国内】テキスト&問題集 第6版
旅行業法・約款・国内実務・海外旅行実務を1冊に網羅した定番テキスト。通信講座の教材と並行して活用することで、試験当日に向けた知識の定着と問題演習の両立が図れます。
PR
ユーキャンの総合旅行業務取扱管理者 過去問題集 2025年版
総合試験の過去問を収録した問題集。試験当日の時間配分を把握し、頻出パターンへの対応力を高めるのに最適です。通信講座での模擬試験演習と組み合わせることで本番に近い練習環境を整えられます。

