旅行業界の仕事は、企画・販売・添乗・予約手配など多岐にわたります。旅行業務取扱管理者の資格を活かして働く現場では、それぞれの職種が異なる役割を担い、業界全体の流れを支えています。この記事では、旅行業界の主要な職種と業種、必要な資格、年収の目安、就職活動で役立つ情報源を、2026年最新の制度・市場データを踏まえて整理します。

旅行業界の全体像と市場動向
旅行業界の規模と構造
日本の旅行業市場は、観光庁の統計によれば年間取扱額が約4兆円規模で推移しています。新型コロナの影響で2020年から2022年にかけて市場は大きく縮小しましたが、2023年以降は国内外の観光需要が回復し、2025年にはコロナ前の水準まで戻りつつあります。インバウンド需要も2024年に過去最高の年間3,500万人を突破し、業界全体が再び活気を取り戻している状況です。
旅行業界は大きく分けて、旅行会社・運送機関・宿泊施設・観光施設・周辺サービス業の5つに分類されます。旅行会社のなかにも、第1種・第2種・第3種・地域限定旅行業・旅行業者代理業の5区分があり、それぞれ取り扱える旅行商品の範囲が法律で定められています。これらの違いを理解することは、就職先を選ぶ際の判断材料になります。
主要プレイヤーと企業群
大手企業としてはJTBグループ、HIS、KNT-CTホールディングス、日本旅行、阪急交通社などが知られています。これらの企業は第1種旅行業の登録を持ち、海外募集型企画旅行を含むすべての旅行商品を取り扱える点が特徴です。従業員数は数千人から1万人を超える規模となり、店舗網も全国に展開しています。
一方で、地域密着型の中小旅行会社や、オンライン特化型のOTA(Online Travel Agent)も存在感を高めています。楽天トラベル、じゃらん、Expediaなどのオンライン予約サイトは、利用者の予約行動を変化させており、従来型の店舗販売とは異なるビジネスモデルで成長しています。働き方や求められるスキルも企業形態によって異なります。
市場の今後の見通し
観光庁の「観光ビジョン2030」では、訪日外国人旅行者数を2030年までに6,000万人へ拡大する目標が示されています。日本人の国内旅行消費額も20兆円超を目指しており、今後10年間で業界規模はさらに拡大が見込まれます。地方創生や持続可能な観光(サステナブルツーリズム)もキーワードとなり、新しい職種やサービスが生まれつつあります。
こうした拡大基調のなかで、人材不足は業界共通の課題です。観光庁の調査では、旅行業・宿泊業の人手不足感は他業種より高く、即戦力となる有資格者の需要は引き続き堅調です。旅行業務取扱管理者の資格を保有する人材は、就職・転職市場でも一定の優位性を持ちます。
旅行会社における主要職種
カウンターセールス・店舗販売
店舗のカウンターで来店客に旅行商品を案内し、申込手続きまで対応する職種です。国内・海外を問わず、目的地の選定、日程の組み立て、宿泊施設や交通手段の提案を行います。旅行業務取扱管理者の資格を持つスタッフが店舗ごとに最低1名必要と法令で定められており、有資格者は店長や副店長など管理職への登用機会も得やすい傾向にあります。
求められるスキルは、地理・観光地の知識、コミュニケーション能力、PCによる予約システムの操作技術です。年収は新卒で300万円前後、5年程度の経験者で350万~450万円、管理職クラスで500万~700万円が目安となります。土日や祝日が繁忙期となるため、シフト勤務が基本です。お客様と直接対話できる楽しさがある反面、クレーム対応や繁忙期の業務量増加にも対応する必要があります。
法人営業・団体旅行担当
企業や学校、自治体などを対象に、社員旅行・修学旅行・視察ツアー・報奨旅行(インセンティブツアー)などを企画・提案する職種です。一件あたりの取扱額が大きく、契約期間も長期にわたるため、安定した収益源となる重要な部門です。法人営業担当者は、顧客の予算や目的を細かくヒアリングし、見積書・行程表・パンフレットを作成する業務を繰り返します。
年収は店舗販売よりやや高めで、新卒350万円前後、中堅クラスで450万~600万円、管理職で700万~900万円の水準です。営業ノルマや受注金額に応じてインセンティブが支給される企業もあります。法人取引では、価格交渉、契約書の取り交わし、危機管理対応など、ビジネススキル全般が求められる職種です。
仕入れ・商品造成・企画
パッケージツアーやオリジナル商品を企画する部署で、現地視察・宿泊施設や運送機関との価格交渉・パンフレット制作などを担当します。第1種旅行業の場合は海外募集型企画旅行も商品化でき、商品造成は会社の収益力を左右する重要な業務です。マーケティング知識、英語力、現地パートナーとのネットワーク構築力が問われます。
年収は中堅クラスで450万~550万円、海外商品担当の場合は語学手当や海外出張手当が加算されます。海外出張の機会が年4~6回程度あり、現地のホテル・観光地・レストランを実際に視察できる点が魅力です。一方で、為替変動・地政学リスク・自然災害など、商品の収益に影響する不確実要素への対応力も求められます。
添乗業務とツアーコンダクター
添乗員の役割と仕事内容
添乗員(ツアーコンダクター)は、ツアー客に同行して旅程管理を行う職種です。空港での集合誘導、現地ガイドとの連携、宿泊先でのチェックイン手配、緊急時の対応など、ツアー全体の円滑な進行を担います。旅程管理主任者の資格(国内・総合)が必要で、無資格では添乗業務に従事できません。資格の取得は研修受講と一定の業務経験が要件となります。
勤務形態は、旅行会社の正社員、人材派遣会社の登録スタッフ、フリーランスの3パターンがあります。派遣・フリーランスの場合、日給は国内ツアーで1万2,000円~1万8,000円、海外ツアーで2万円~3万5,000円が一般的な相場です。繁忙期に集中的に稼働するスタイルが多く、夏休み・年末年始・GWは特に需要が高まります。
必要なスキルと体力
添乗員はツアー期間中、参加者の体調管理・トラブル対応・予期せぬ天候変化への対応など、幅広い判断が求められます。長距離移動と長時間勤務が続くため、体力面の負担は大きい職種です。語学力は海外添乗の場合に必須で、英語のほか中国語・韓国語・タイ語などのアジア圏言語の需要も高まっています。
近年は外国人観光客向けのインバウンドツアーで、日本国内を案内する添乗員(国内通訳案内士・地域通訳案内士)の需要も増加しています。通訳案内士は国家資格で、合格率10%前後の難関試験ですが、フリーランスとして高単価で活動できる職種です。旅行業務取扱管理者と組み合わせて取得することで、活動範囲が大きく広がります。
添乗員派遣会社の活用
添乗員として働きたい人の多くは、人材派遣会社に登録します。代表的な派遣会社としては、ツアーコンダクター専門の中堅各社があり、ツアーごとに案件を紹介してもらえる仕組みです。登録時には、研修や同行アシスタント業務からスタートし、徐々に単独添乗を任される流れが一般的です。
派遣登録の際は、複数社に登録して案件の幅を広げる人もいます。社会保険や福利厚生は派遣会社により条件が異なるため、登録前に契約条件・報酬体系・キャンセル時の補償・研修費用負担を確認することが大切です。フリーランスを目指す場合は、まず派遣で経験を積み、人脈を形成してから独立するルートが現実的です。
予約・手配・オペレーション業務
予約手配オペレーターの業務
カウンター担当や法人営業が受注した案件を、実際に航空券・宿泊施設・送迎車両として手配する裏方の職種です。GDS(Global Distribution System)と呼ばれる予約システムを操作し、座席の確保・運賃計算・PNR(Passenger Name Record)の作成を行います。代表的なGDSとしてはアマデウス、セーバー、トラベルポートがあり、それぞれ操作画面が異なるため、習熟には数か月の研修が必要です。
正確性と速さが求められる業務で、ミスは旅行客への直接的な迷惑につながります。年収は新卒で280万~320万円、中堅で350万~450万円が目安です。在宅勤務との相性が良く、コロナ禍以降はリモート対応の企業も増えています。直接お客様と接する機会は少ないものの、業界知識と地理知識を深められる職種です。
料金計算と発券業務
国際航空券の料金計算は、IATA(国際航空運送協会)のルールに基づき、運賃規則・税金・燃油サーチャージを正確に積み上げる専門業務です。BSP(Bank Settlement Plan)と呼ばれる精算システムを通じて発券を行い、ミスがあれば差額の追加請求や返金処理が発生します。発券業務には専用の資格(IATAディプロマ等)を持つスタッフが望まれます。
近年はオンライン発券・電子航空券(eチケット)が主流となり、紙の発券機による業務は減少しています。それでも、複雑な経路や団体運賃、特殊運賃の計算には専門知識が必要です。発券担当者は、運賃規則の理解度がそのまま業務品質に直結する職種といえます。
ランドオペレーターの仕事
ランドオペレーター(現地手配会社)は、海外現地での宿泊・移動・観光・食事の手配を専門に行う業者です。旅行会社からの依頼を受け、現地の協力会社やドライバー・ガイドと連携してツアーを組成します。日本の旅行会社が海外商品を作る際には、ランドオペレーターのネットワークが不可欠です。
ランドオペレーターは、英語のほか現地語のコミュニケーション能力、現地の祝祭日や習慣の理解、緊急時の医療・治安情報への対応力が問われます。年収はキャリアにより幅がありますが、海外駐在勤務の場合は手当を含めて600万~900万円の水準も珍しくありません。海外で長期生活ができる職種を希望する人に向いています。
旅行業界の関連職種と周辺領域
ホテル・宿泊施設のスタッフ
旅行業の周辺領域として、ホテル業界も主要な就職先となります。フロント・予約担当・コンシェルジュ・宴会運営・客室清掃管理など、ホテル内には多数の職種があります。外資系ホテルでは英語が必須となり、TOEIC700点以上を採用基準とする企業も多い状況です。年収はチェーン系で300万~500万円、外資系・高級ホテルでは500万~800万円が目安です。
ホテル業界では、フロント担当者が旅行業務取扱管理者の資格を持つことで、団体旅行客への対応や旅行会社との連携がスムーズになる利点があります。インバウンド需要の拡大に伴い、多言語対応スキルを持つ人材の需要は今後も継続が見込まれます。
運送業界(航空・鉄道・バス)
JR各社・大手私鉄・航空会社・観光バス会社など、運送機関も旅行業と密接に連携しています。グランドスタッフ・客室乗務員・運転士・運行管理者など、職種は多岐にわたります。これらの企業は採用倍率が高く、特に大手航空会社の客室乗務員職は数十倍~100倍超の競争率です。
運送業界の特徴は、安定した雇用と充実した福利厚生にあります。航空会社の正社員客室乗務員の年収は450万~600万円、JR各社の社員は350万~600万円が目安です。観光バス会社の運転士は、大型二種免許が必須で、人手不足を背景に待遇改善が進んでいます。
観光行政・自治体観光振興
観光庁・地方自治体・観光協会・DMO(Destination Management Organization)など、観光行政の領域でも旅行業の知識が活用できます。地域の観光振興・誘客プロモーション・観光統計の分析などを担当する職種で、自治体職員(地方公務員)や財団法人・社団法人の職員として勤務します。
地方創生の流れを受けて、観光人材の育成・地域おこし協力隊・観光地域づくり法人など、新しい職種が生まれています。旅行業務取扱管理者の資格を活かして、観光商品の企画やイベント運営を行う仕事もあり、地域に根ざした働き方を希望する人にはやりがいの大きい領域です。
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観光・旅行教科書 旅行業務取扱管理者[総合・国内] テキスト&問題集
旅行業法・約款・国内旅行実務・海外旅行実務を1冊にまとめた定番テキスト。条文の読み解き方を例題と一緒に学べる構成です。
業種別の特徴比較と就職先選びのポイント
主要業種の比較表
| 業種 | 主な職種 | 年収目安 | 必要資格 | 勤務形態 |
|---|---|---|---|---|
| 大手旅行会社 | カウンター・営業・企画 | 300~700万円 | 旅行業務取扱管理者 | 正社員・シフト制 |
| 添乗員派遣会社 | 添乗員(ツアコン) | 250~500万円 | 旅程管理主任者 | 派遣・登録制 |
| OTA(オンライン) | システム運用・マーケ | 350~650万円 | 不要(歓迎) | 正社員・在宅可 |
| ホテル・宿泊業 | フロント・予約・運営 | 300~800万円 | 不要(歓迎) | 正社員・シフト制 |
| 運送機関 | 客室乗務員・運転士 | 350~700万円 | 各種運転・運航資格 | 正社員・シフト制 |
| 観光行政・自治体 | 観光振興・企画 | 350~650万円 | 地方公務員試験等 | 正社員・定時制 |
就職先選びの判断基準
就職先を選ぶ際には、年収・勤務地・勤務形態・キャリアパス・取扱商品の幅など、複数の観点から比較することが重要です。大手企業は教育制度が充実しており、未経験からでもキャリア形成しやすい反面、転勤や異動の頻度が高い傾向にあります。中小・地域密着型企業は専門性を深めやすく、地元志向の人に向いています。
OTA系企業は、ITスキルやマーケティングスキルが活かせる職場で、リモート勤務も柔軟な傾向です。一方で、対面接客の機会は限られるため、お客様との直接的なやりとりを重視する人は店舗型・添乗型のほうが向いているかもしれません。自分の働き方の志向を整理してから企業選びを進めることが大切です。
未経験から旅行業界に入るルート
未経験から旅行業界を目指す場合、新卒採用・第二新卒採用・中途採用・派遣登録の4つのルートが現実的です。新卒採用は、大手企業の総合職を狙う最も一般的なルートで、3年生の夏のインターンシップから準備するのが標準的な流れです。第二新卒は、社会人経験3年以内を対象とした採用枠で、ポテンシャル重視で選考が進みます。
中途採用では、旅行業務取扱管理者の資格保有が大きなアドバンテージになります。資格を取得してから求人に応募することで、書類選考の通過率が高まる傾向です。派遣登録は、添乗員や事務スタッフとして経験を積みながら、正社員登用を目指すルートで、未経験者でも入りやすい方法といえます。
必要な資格と取得の流れ
旅行業務取扱管理者試験の概要
旅行業務取扱管理者試験には、国内・総合・地域限定の3種類があります。国内旅行業務取扱管理者試験は国内旅行のみ、総合旅行業務取扱管理者試験は国内・海外の両方、地域限定旅行業務取扱管理者試験は特定地域内の旅行のみを取り扱える資格です。受験資格に制限はなく、年齢・学歴・実務経験を問わず受験できます。
2026年現在の受験料は、国内が5,800円、総合が6,500円、地域限定が5,800円となっています。試験日は国内・地域限定が例年9月上旬、総合が例年10月中旬に実施される予定です。合格率は国内が35~40%、総合が10~15%、地域限定が15~20%の水準で推移しており、総合試験は特に難易度が高い試験といえます。
学習時間と勉強方法
合格に必要な学習時間は、国内が200~300時間、総合が300~500時間が目安です。働きながら受験する社会人の場合、1日2時間の学習を続けたとして、国内で4~5か月、総合で6~8か月の期間を見ておく必要があります。学習の進め方は、過去問題集を中心に出題傾向を把握し、テキストで弱点を補強する循環型がおすすめです。
独学で取り組む場合は、市販のテキスト・過去問題集・無料解説サイトを組み合わせる方法が一般的です。費用は1万円~2万円程度で済みますが、自己管理能力が問われます。一方、通信講座は3万~8万円程度の費用がかかるものの、添削指導・スケジュール管理・質問対応など学習継続のサポートが充実しており、初学者には心強い選択肢です。
合格後のキャリアと関連資格
旅行業務取扱管理者試験に合格すると、旅行会社の管理者登録ができ、店舗運営の中核を担えるようになります。さらにキャリアを広げたい場合は、旅程管理主任者・トラベルカウンセラー・通訳案内士・世界遺産検定・ホテルビジネス実務検定など、関連資格の取得も視野に入ります。
受験者の準備項目としては、以下のチェックリストを参考にしてください。
- 受験する試験種別(国内・総合・地域限定)を決める
- 試験日と申込期限を確認する
- 受験料(国内5,800円・総合6,500円)を準備する
- テキスト・過去問題集を購入する
- 学習スケジュール(1日2時間×4~8か月)を立てる
- 過去5年分の過去問を3回以上繰り返す
- 模擬試験や予想問題で本番形式の練習をする
- 受験票・身分証明書・筆記用具を試験前日までに準備する
求人情報の探し方と就職活動の進め方
旅行業界専門の求人サイト
旅行業界に特化した求人情報サイトを活用すると、効率的に求人を探せます。観光・宿泊・運輸を含む業界専門の人材紹介サービスでは、非公開求人や業界に詳しいキャリアアドバイザーのサポートが受けられます。一般的な大手転職サイトでも「旅行・観光業界」のカテゴリで絞り込み検索が可能です。
新卒採用では、各社の採用ホームページのほか、就職情報サイトの業界別ページが情報源となります。エントリー時期は3年生の3月から本格化するため、それまでに業界研究・自己分析・OB訪問を済ませておくスケジュール感が望ましい状況です。インターンシップへの参加は、業界理解と志望動機形成の両面で大きな価値があります。
派遣会社・人材会社の活用
添乗員や事務スタッフとして働きたい場合は、業界専門の派遣会社や人材紹介会社への登録が近道です。複数社に登録することで、案件の幅が広がり、勤務条件の比較もしやすくなります。登録時には、保有資格・希望勤務地・希望給与・稼働可能日数を明確に伝えることで、適切な案件紹介を受けやすくなります。
派遣会社によっては、登録者向けに研修・セミナーを無料で実施しており、業界知識・接遇マナー・GDS操作などのスキルを習得できる場合があります。未経験者にとっては、こうした研修制度を活用することで、現場デビューまでの準備期間を短縮できる利点があります。
就職活動で重視されるポイント
旅行業界の選考では、コミュニケーション能力・地理や観光地への興味・語学力・体力面が重視されます。志望動機では「旅行が好き」だけでは弱く、自分自身の旅行経験から得た気づき、業界の現状認識、入社後にやりたい仕事を具体的に語る必要があります。OB・OG訪問で現場社員の生の声を聞くことは、志望動機形成に大いに役立ちます。
面接では、最近の旅行業界ニュース(インバウンド動向・観光政策・新サービスなど)について質問されることがあります。観光庁の白書・JTB総合研究所のレポート・業界専門紙の記事などに目を通し、業界動向を把握しておくことが選考突破の鍵となります。資格を取得しているか、取得に向けた学習を進めているかも、選考時の評価材料です。
よくある質問(FAQ)
旅行業界で働くには資格が必須ですか
すべての職種で資格が必須というわけではありませんが、旅行業務取扱管理者・旅程管理主任者・通訳案内士などの資格を持つことで、就職や昇進で有利になります。とくに旅行業務取扱管理者は、旅行会社の管理者として店舗運営を担う立場になるため、キャリア形成の柱となる資格です。
未経験から旅行業界に転職することは可能ですか
未経験者の中途採用も多く行われており、不可能ではありません。資格を取得してから応募する、派遣登録から正社員登用を目指す、関連業界(ホテル・運送業など)を経由する、といった複数のルートがあります。年齢が上がるほど未経験での採用ハードルは高くなる傾向です。
旅行業界の年収は他業界と比べて高いですか
大手企業の総合職で500万~700万円、中小企業で350万~500万円が目安で、全業界平均と比較すると同水準か、やや低めの傾向にあります。ただし、商品企画や法人営業でキャリアを積めば、より高い水準を目指せます。海外駐在や管理職になれば、年収800万円超も視野に入ります。
添乗員になるにはどうすればいいですか
旅程管理主任者の資格取得が必要です。資格は研修受講と一定の業務経験(添乗実務研修等)を経て付与されます。多くの場合、添乗員派遣会社に登録して研修を受けながら資格取得を目指すルートが一般的です。国内旅程管理と総合旅程管理の2種類があり、海外添乗には総合が必要です。
OTA(オンライン旅行会社)で働くにはどんなスキルが必要ですか
ITスキル・マーケティングスキル・データ分析スキルが重視されます。旅行業界知識に加えて、Webサイト運営・SEO・広告運用・SQL等のスキルを持っていると有利です。リモート勤務との相性が良く、フレキシブルな働き方を希望する人に向いています。
地方の旅行会社でも資格は活かせますか
地域限定旅行業者や中小旅行会社でも、旅行業務取扱管理者は法令で必置の資格です。むしろ地方では有資格者が不足しており、地域内での貴重な人材として歓迎されるケースもあります。地域密着型の業務や地元観光地の発信に携わりたい人には、地方の旅行会社が選択肢となります。
旅行業界の将来性はどうですか
インバウンド需要の拡大・観光立国政策の推進・ワーケーションなどの新需要により、市場規模は中長期的に拡大が見込まれます。一方で、AI・自動予約システムの普及により、定型業務は省力化が進むと予想されます。専門性の高い企画・カウンセリング・現地対応の領域では、人材ニーズが継続する見通しです。

まとめ:自分に合った旅行業界の働き方を見つける
職種選びの整理
旅行業界には、カウンター販売・法人営業・商品企画・添乗業務・予約手配・ランドオペレーターなど、多様な職種があります。自分の興味・スキル・働き方の志向を整理し、どの職種が自分に合うかを見極めることが、長く働き続けられるキャリア選択につながります。資格取得は、職種選びの幅を広げる有効な手段です。
業種選びと企業研究
大手・中小・OTA・派遣・関連業界(ホテル・運送)など、業種ごとに特徴と働き方が異なります。年収水準・勤務地・キャリアパス・社風など、複数の観点から比較して、自分に合う企業を見つけることが大切です。就職活動では、業界研究・自己分析・OB訪問を丁寧に進めることが、納得感のある選択につながります。
資格学習とキャリア形成
旅行業務取扱管理者試験は、業界で長く働くための土台となる資格です。学習方法を選び、計画的に取り組むことで、合格は十分に手の届く目標になります。通信講座を活用すれば、忙しい社会人でも効率的に学習を進められます。詳しくは 旅行業務取扱管理者通信講座のすすめ を参考にしてください。

