国内旅行業務取扱管理者と総合旅行業務取扱管理者──この2つの国家資格を両方取得することで、旅行業界でのキャリア選択肢は大きく広がります。しかし「どちらを先に受けるべきか」「通信講座を使って効率よく2冠を達成するにはどうすればいいか」という疑問を持つ受験者は少なくありません。本記事では、通信講座を活用して国内資格から総合資格へステップアップする2段階取得戦略を2026年最新情報をもとに徹底解説します。学習ルートの選び方・おすすめ通信講座の活用法・費用と学習時間の目安まで、ダブル合格を目指すすべての方に役立つ完全ガイドです。
国内と総合の違い:なぜ両方取得するのか
旅行業務取扱管理者試験には「国内旅行業務取扱管理者」「総合旅行業務取扱管理者」「地域限定旅行業務取扱管理者」の3区分があります。そのうち実務での活用度が高いのが国内と総合の2つです。
| 比較項目 | 国内旅行業務取扱管理者 | 総合旅行業務取扱管理者 |
|---|---|---|
| 試験時期 | 毎年9月(日曜日) | 毎年10月(日曜日) |
| 出題科目 | 旅行業法令・旅行業約款・国内旅行実務 | 旅行業法令・旅行業約款・国内旅行実務・海外旅行実務 |
| 取り扱える業務範囲 | 国内旅行のみ | 国内・海外の旅行すべて |
| 合格率の目安 | 例年30~40%程度 | 例年10~20%程度 |
| 選任管理者として配置できる営業所 | 国内のみ取り扱う営業所 | すべての営業所に対応 |
国内のみの資格でも旅行業界への就職・転職には十分通用しますが、インバウンド対応・海外旅行商品の企画・国際航空券の発券などを担当するには総合資格が必須です。また旅行会社によっては総合資格の有無が昇給・昇格の基準になる場合があり、長期的なキャリアを考えるなら総合まで取得することが強く推奨されます。
2冠取得のメリット
- 業務範囲の拡大:国内外すべての旅行商品を取り扱える選任管理者として、あらゆる営業所への配置が可能になる
- 求人市場での競争力:「総合資格保有者」は希少価値が高く、資格手当(月額1万円~3万円程度)の対象となる企業が多い
- 独立・起業への対応:旅行業を開業する際に取り扱う旅行の種類を問わず対応できる選任管理者を自社で確保できる
- 成長分野への参入:MICE・インバウンド・海外ツアー販売など、拡大が続く分野の業務に即対応できる
2段階取得の2つのルート
国内と総合のダブル合格を目指す場合、主に2つのルートが考えられます。通信講座を活用する際はどちらのルートを選ぶかによって、受講する講座の内容や学習期間が大きく異なります。
ルートA:国内→翌年総合(科目免除活用・推奨ルート)
1年目に国内旅行業務取扱管理者試験に合格し、翌年の総合旅行業務取扱管理者試験では国内合格者向けの科目免除制度を活用して「海外旅行実務」のみに絞って受験する方法です。
旅行業法令と旅行業約款は国内・総合で共通の出題範囲をカバーするため、国内合格時の知識が翌年の総合受験でも有効に機能します。科目免除を活用すると総合の試験では海外旅行実務の1科目に集中して勉強できるため、2年目の学習負担が大幅に軽減されます。
このルートが多くの受験者に支持される理由は次のとおりです。
- 1年目に国内資格を確実に取得し、早期から旅行業界での就職活動や転職に活かせる
- 2年目は海外旅行実務(国際航空運賃・出入国手続き・海外観光地理)に特化した短期集中学習が可能
- 通信講座を1年ごとに分けて受講するため、1回あたりの費用負担と学習量が抑えられる
- 万一2年目が不合格でも科目合格の仕組みで再受験しやすく、科目免除の権利は期限なく継続する
ルートB:はじめから総合一発受験
最初から総合旅行業務取扱管理者試験だけを受験して一発合格を狙うルートです。科目数が多く難易度も高くなりますが、総合に合格すれば国内相当の業務もすべてカバーできるため、改めて国内を受験する必要はありません。
このルートが向いているのは次のような受験者です。
- 旅行業界での勤務経験があり、旅行業法・約款・実務の基礎知識が既にある
- 英語や国際地理の知識があり、海外旅行実務の学習がスムーズに進みそう
- 1年で資格取得を完了させ、すぐに転職・就職に活かしたい
- 学習時間を集中的に確保できる(1日2時間以上の継続学習が可能な環境にある)
通信講座でルートAを実現する学習計画
ルートA(国内→総合)を通信講座で進める場合の標準的な学習スケジュールを解説します。試験日程は国内が9月、総合が10月のため、年度ごとに以下のサイクルで学習を組み立てます。
1年目:国内旅行業務取扱管理者の合格を目指す
| 時期 | 学習内容 | 目安時間 |
|---|---|---|
| 12月~2月(申込・準備期) | 通信講座の資料請求・比較・申込、テキスト受け取り、学習計画の策定 | 5~10時間 |
| 3月~5月(基礎期) | 旅行業法令(旅行業法・施行令・施行規則)の基礎学習、映像授業の視聴 | 60~80時間 |
| 6月~7月(応用期) | 旅行業約款・標準旅行業約款・国内宿泊約款の学習、過去問演習開始 | 60~80時間 |
| 8月(直前期) | 国内旅行実務(JR運賃計算・時刻表・国内地理)の総まとめ・模擬試験・弱点克服 | 50~70時間 |
| 9月(試験) | 国内旅行業務取扱管理者試験受験 | — |
1年目の合計学習時間の目安は175~240時間です。週15~20時間を確保できれば3か月程度、週7~10時間のペースであれば5~6か月の準備期間が目安となります。
2年目:総合旅行業務取扱管理者(海外旅行実務)に特化
| 時期 | 学習内容 | 目安時間 |
|---|---|---|
| 11月~1月(復習・切り替え期) | 国内試験の振り返り・弱点確認、海外旅行実務の全体像把握、通信講座の選定・申込 | 20~30時間 |
| 2月~5月(基礎期) | 国際航空運賃(IATA規則・タリフ・NUC・MPM・ROE)、国際航空約款の基礎学習 | 60~90時間 |
| 6月~8月(実践期) | 出入国手続き(パスポート・ビザ・検疫・関税)、海外観光地理、過去問演習・模擬試験 | 60~80時間 |
| 9月(直前期) | 旅行業法令・約款の最終確認(免除科目でも背景知識として総復習)、弱点集中対策 | 20~30時間 |
| 10月(試験) | 総合旅行業務取扱管理者試験受験 | — |
2年目の合計学習時間の目安は160~230時間(科目免除を活用した場合)です。科目免除なしで全科目受験する場合はさらに50~80時間の追加学習が必要になります。
科目免除制度を最大限に活かすポイント
科目免除制度とは、国内旅行業務取扱管理者試験に合格した翌年以降の総合旅行業務取扱管理者試験で「旅行業法令」「旅行業約款」「国内旅行実務」の3科目が免除される制度です。制度を有効活用するには以下の点に注意が必要です。
- 免除申請は毎回必要:科目免除は自動適用ではなく、受験申込時に免除申請手続きを行う必要があります。国内合格証書を手元に保管しておくことが必須です
- 海外旅行実務の合格基準は70点以上:科目免除受験では海外旅行実務の1科目のみで合否が決まるため、十分な演習を積んでから本番に臨みましょう
- 免除期間に制限はない:国内試験に合格さえしていれば、翌年以外でも何年後でも科目免除の申請が可能です
- 旅行業法令・約款は念のため維持学習を:免除科目でも試験直前に基本事項を確認しておくと、海外旅行実務の問題文を読む際に旅行業法や約款の知識が背景理解の助けになります
ダブル合格を目指す通信講座の選び方
通信講座は各社の教材構成・サポート体制・費用がさまざまです。2段階取得を計画するなら、以下の観点で講座を比較することが重要です。
1. 国内・総合の両対応コースがあるか
1年目の国内対策と2年目の総合対策を同じ講座会社で受講すると、教材の表記や解説スタイルに統一感があり学習がスムーズです。講座会社によっては「国内→総合ステップアップセット」として割引価格でセット提供しているケースもあるため、申込前に確認しましょう。
2. 海外旅行実務の教材が充実しているか
国際航空運賃の計算(NUC・MPM・ROE・EMA)は旅行業務取扱管理者試験の中でも特に難易度が高い分野です。複数の解法パターンを映像授業で丁寧に解説している講座や、実際の計算演習が豊富な問題集が含まれているかを確認してください。
3. 質問・サポート体制が継続利用できるか
1年目と2年目をまたいで学習する場合、2年目に1年目の知識(旅行業法令・約款)を確認したくなることがあります。受講期間の延長制度や質問サポートが2年目以降も利用可能かを入会前に確認しておきましょう。
4. 教育訓練給付金の対象講座かどうか
旅行業務取扱管理者試験の通信講座の中には、厚生労働省が指定する教育訓練給付金(一般教育訓練)の対象講座があります。雇用保険の一般被保険者(または離職後1年以内)であれば、受講費用の20%(上限10万円)が給付されます。費用の大きい総合対策講座ではこの制度を活用することで実質的な負担を大きく軽減できます。
5. スマホ・タブレットで学習できるか
社会人受験者は通勤・休憩時間など隙間時間の活用が合否を分けます。映像授業をスマホでオフライン視聴できるか、Webテストをアプリから受験できるかなど、モバイル対応の充実度も重要な選定基準です。
費用の目安:2年間の合計投資額
| 費用項目 | 金額目安 |
|---|---|
| 1年目:国内対策通信講座(テキスト・映像授業・問題集込み) | 20,000円~60,000円 |
| 1年目:国内旅行業務取扱管理者試験受験料 | 5,800円 |
| 2年目:総合対策通信講座(海外旅行実務特化コースまたは総合コース) | 20,000円~60,000円 |
| 2年目:総合旅行業務取扱管理者試験受験料 | 6,000円 |
| 2年間の合計(通信講座費用込み概算) | 57,600円~137,600円 |
教育訓練給付金を活用する場合、指定講座であれば総受講費の20%(最大10万円)が還付されるため、実質負担はさらに下がります。また国内→総合のセット受講割引を設けている講座会社では、合計費用が5,000円~10,000円程度安くなるケースもあります。
よくある質問(FAQ)
国内と総合を同じ年に同時受験することはできますか
制度上は国内(9月)と総合(10月)の両方を同一年に受験することは可能です。ただし国内の合格証書を取得してから総合の科目免除申請を行うには、総合の受験申込締切に間に合わないケースがほとんどです。一般的には国内9月→翌年総合10月のサイクルで計画するのが最も確実な方法です。
総合一発合格と2年間の段階取得はどちらが費用が安いですか
受験料だけで比較すると一発合格(総合受験料6,000円のみ)が最も安くなります。ただし通信講座の費用を合算すると、一発合格を狙う総合対策講座は国内対策講座よりも費用が高い傾向があり、2段階取得の方が1回あたりの費用負担が少なくなるケースもあります。また2段階取得では1年目に国内資格を早期取得して就職・転職や資格手当の恩恵をすぐに受けられる経済的メリットも考慮しましょう。
国内に合格したあと、2年目に総合を受験しなかった場合でも科目免除は有効ですか
はい、有効です。科目免除には有効期限がなく、国内旅行業務取扱管理者試験の合格証書がある限り何年後でも科目免除の申請が可能です。育児・転職・業務都合などで受験を見送っても、科目免除の権利は失われません。
通信講座だけで国内→総合のダブル合格は現実的ですか
現実的に十分可能です。通信講座は体系化された映像授業・テキスト・問題集・質問サポートが一式揃っており、独学と比べて学習の迷いが少なくなります。1年目の国内試験合格率は30~40%程度ですが、通信講座受講者の合格率は一般的に独学者よりも高い傾向が確認されています。2段階で取り組む場合はそれぞれの年に目標を絞って学習できるため、通信講座との相性は非常に良い取得方法です。
1年目と2年目で別の講座会社を選んでいいですか
問題ありません。学習スタイルや費用を見直して別の会社の講座を選ぶことも一般的な選択肢です。ただし教材の記述スタイルや用語の表記が会社によって若干異なるため、切り替えの際は新しい講座のサンプル教材や無料体験を確認してから申し込むことをおすすめします。
まとめ:通信講座で2段階合格を確実に実現する
旅行業務取扱管理者試験において国内→総合のダブル合格を実現するには、科目免除制度を活用した2段階ルートが最もリスクが少なく効率的です。通信講座を活用することで、映像授業による体系的な学習・添削サポート・Webテストでの弱点把握が可能になり、独学よりも着実に合格に近づけます。1年目に国内資格を確実に取得して旅行業界でのキャリアをスタートさせながら、2年目の総合試験を目指すロードマップは、多忙な社会人にとっても無理のない現実的な選択です。まずは気になる通信講座の資料請求・無料体験から始め、自分に合った学習スタイルと費用感で選んでみてください。
PR
ユーキャンの国内・総合旅行業務取扱管理者 速習レッスン 2025年版
国内と総合の両試験範囲をカバーした定番テキスト。旅行業法令・約款・国内実務を1冊で基礎から押さえられるため、ルートA(国内→総合)の1年目学習に最適です。科目免除を見据えた体系的な知識の土台づくりに活用してください。
PR
観光・旅行教科書 旅行業務取扱管理者【総合・国内】テキスト&問題集 第6版
2年目の総合試験攻略に欠かせない国際航空運賃計算・海外旅行実務を含む最新版テキスト。問題集が一体化しており、通信講座の補完教材としても使いやすい構成です。ダブル合格を目指す方の総仕上げに最適な1冊です。
通信講座の選び方や費用の詳細については、旅行業務取扱管理者通信講座の比較ガイドもあわせてご確認ください。
